「デジタルカメラはもはや、成熟の領域に達している」。いつともなくそのような言葉が聞かれるようになりました。あるいは、「最近のデジタルカメラには革新を感じない」、「デジタルカメラが面白くなくなった」とも。
これらは多くの写真愛好家の偽らざる感想であり、現在のデジタルカメラの実相に対する率直な評価なのかもしれません。こうしたシビアな認識は、デジタルカメラ・メーカーの一員であるシグマにとっても、考えさせられるところの大きいテーマを含んでいます。
実際のところデジタルカメラは、1990年代半ばから急速に普及してきてからというもの、日進月歩の進展を重ねてきました。高画素化、ホワイトバランスやノイズ処理といった画像処理技術、顔認識などの撮影補助機能……。実際的な機能が格段に向上し充実していくさまが実感でき、話題にも事欠きませんでした。
もちろん最近でも、動画機能やさらなる高画素化など、デジタルカメラは着実に利便と性能を高めています。しかし、本来撮り手本位で目指したはずの進歩が、結果として当事者に「面白みがない」と印象づける原因となっているならば、デジタルカメラの在り方を真摯にあらためてみるべきなのかもしれません。















